家の周囲のグックも伝統建築
文化庁データベースにある通り、さらに竹富島を訪問された方はおわかりのように、伝統建築や町並みは、家だけではなく、家の周囲のグックもその一部である。
竹富島のグックの高さは、現在はそんなに高くなく、家の中にいると、道を歩いている人の首から上はだいたい見えるような高さである。
ということは、外を歩いている人にもグック越しにお家の中が見える、ということでもある。
今、住んでいる家のグックの高さを測ってみると130〜140センチくらいだから、まあ、そういうことだ。
集落全体の風景が観光資源となっている竹富島なので、集落の道を観光の皆さんが頻繁に通られる。観光の皆さんは別に家をのぞく気もないと思うのだが、伝統家屋を見ようとこちらをご覧になると、家の中にいる私と、目が合ったりする。
上下水道などが完備する前、つまりは竹富の道や敷地内に「管」を通す前は、グックはもっと高かったそうで、外から家の様子はのぞけないくらいの高さであったということだ。
つまりいろいろ整備していく途上で竹富島の道は高さが上がり、相対的にグックが低くなった、ということらしい。