ビタミン剤
さまざまな組み合わせのビタミン剤のサプリメントも多い。日頃からバランスの良い食事をしていれば、ビタミンが欠乏することも少ないと思われるが、中にはビタミンDのように不足する可能性があるビタミンもある。
ビタミンDは野菜や穀物、豆や芋類にはほとんど含まれていない。魚やキノコには多く含まれているが、体内でコレステロールから作るビタミンDも重要だ。
体内でコレステロールから作る際には、日光に当たることが必須なので、ほとんど外に出ないで偏った食生活をしている人では、ビタミンDは不足する可能性がある。
体内で作ったビタミンDも摂取したビタミンDも、速やかに腎臓で活性型に変換される。普通のビタミンDに比べて活性が高い活性型のビタミンDも販売されているが、ビタミンDは腎臓で活性型ビタミンDとなるので、腎臓に問題がない限り、服用するのは活性型ビタミンDでも普通のビタミンDでも大きく変わらない。
ビタミンDは骨や筋肉を作るために重要なビタミンであり、イギリス、アメリカ、カナダ、フィンランド、インドなどでは国家として推奨している。
ビタミンCやビタミンEは抗酸化作用があるので、活性酸素によるDNAや組織の損傷を抑制する効果がある。活性酸素が多い状態は酸化ストレス状態と呼ばれ、過度の運動、疲れ、大気汚染、タバコ、紫外線、精神的ストレスなどによって誘導される。ビタミンCとビタミンEは、この酸化ストレスを抑制することによって体の細胞を健康に保ち、種々の細胞機能を回復させる。ビタミンCも通常の食事をしていれば、不足しない。ビタミンCには目立った副作用はない。ただし、あまり飲みすぎると腎結石のリスクが少し上昇する。
ビタミンEは脂肪組織に蓄えることができるので、成人では極端な低脂肪食にしない限り不足にはならない(新生児では不足していることがある)。
次回に続く
※本稿は、『東大名誉教授が教える 死なない生き方 科学でひもとくアンチエイジングと健康寿命』(日経BP 日本経済新聞出版)の一部を再編集したものです。
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