乳房専用MRIを受診
結果がわかるまでにはまだ1週間近くあった。この時間がひたすら長く感じる。
右胸が疼くたびに「早く教えてよ!」と声を上げたくなる。
このころの私は「心ここにあらず」だったと思う。家でスマホをいじっていても、いつのまにか「胸の痛み」「検査方法」なんて検索して、数時間がたってしまう。
そのときだった。知人の紹介で「A」クリニックを知ったのは。乳房専用のMRI検査をやってくれるらしい。
「マンモグラフィのように痛くありません」
そう宣伝していた。
マンモグラフィは乳房専用のX線検査のことだ。乳房全体を機械の板で平たくして圧迫しながら撮影するので、強い痛みを感じることがある。
MRIはうつ伏せになって機械に胸を入れるだけ。痛みはない。そのうえ血液検査もないし、造影剤も打たなくていいらしい。
「A」クリニックは、保険のきかない自費診療だった。だから、お金も全額自己負担。たしか、3万円はしたと思う。
でも、医者からの紹介状が必要ないから、大病院みたいに予約待ちをしなくていい。パッと気軽に受けられる。当時の私には、それが何よりもの魅力だった。
とにかく一刻も早く、胸の異常が何なのかを知りたい。藁にもすがる思いで、Aクリニックに飛び込んだ。