筋肉を増やす習慣に切り替える

体力の源となる筋肉が減ったり、増えたりするのは、どのような仕組みなのでしょうか。

筋肉は水分を除くと、ほとんどがたんぱく質からできています。筋肉をつくっているたんぱく質は、お肌などと同じように、つねに分解と合成を繰り返す新陳代謝を行っています。

『大人気フィジカルトレーナーが本気で考えた 疲労回復の習慣』(著:中野ジェームズ修一/日経BP 日本経済新聞出版)

筋肉の分解が合成を上回ると、筋肉が減って細くなります。筋力も落ち、体力がダウン。疲労耐性が下がって疲れやすくなります。また、筋肉は基礎代謝量の2割ほどを担っていますから、筋肉が痩せ細るとエネルギー消費が減り、太りやすくなり、余計に疲れやすくなるという悪循環に陥ります。

筋肉の分解が合成を上回り、筋肉が減少する引き金は大きく2つあります。

1つ目は、筋肉を長い間使わないこと。

わかりやすい例は骨折。片脚の骨を骨折し、ギプスで動かないようにしばらく固定してから外してみると、骨折していない健康な脚と比べて脚の筋肉は明らかに細くなります。

身体活動量が減ると、消費カロリーが低下するだけではなく、筋肉への刺激もダウン。筋肉は減ってきます。少し動いただけでも疲れやすくなり、それを避けるために動かなくなるという負のループに陥りかねません。

もう1つの理由は、食生活の乱れ。具体的には、たんぱく質の摂取が足りなかったり、過激なダイエットで食事量を制限したりすることです。

筋肉の原材料となるたんぱく質が足りないと、筋肉の分解が合成を上回りやすくなります。さらに食事量を極端に減らすと、エネルギー収支が赤字となり、不足する摂取カロリーを補うため、体脂肪だけではなく筋肉のたんぱく質も分解されてエネルギー代謝に回されるため、筋肉は減少しやすいのです。