長時間座ったままでいない
脚は第二の心臓。ふくらはぎのミルキング・アクションを
疲労耐性が落ちる理由の1つに、座りすぎがあります。
日本は、世界で最も座っている時間が長い国の1つと言われています。
世界の主要20か国・地域の約5万人を対象に調べたシドニー大学などの研究によると、日本人が平日に座っている時間は、およそ1日7時間(中央値)でトップクラスだったそうです。これは他の研究対象者と比べて2時間長いという結果が出ました(Bauman,A.et al,Am J Prev Med.2011 Aug;41(2):228-235)。
デスクワークやゲームなどでさらに座りっ放しの時間が長くなると疲れやすくなります。座りっ放しは運動不足に拍車をかけ、消費カロリーの低下による太りすぎや、身体活動の減少による筋肉と体力の減退を招きます。「老化は足腰から」で筋肉も筋力も下半身から衰えやすく、座りすぎはそれに追い討ちをかけるのです。
それに加えて見逃せないのは「ミルキング・アクション」が働かなくなることです。
ミルキング・アクションとは、ふくらはぎなど下半身の筋肉の動きにより、末梢に溜まっている血液(静脈血)とリンパ液を心臓へ循環させる作用のこと。
心臓より下を巡っている静脈血とリンパ液は、重力に逆らって心臓まで上ってこなくてはなりません。それをサポートするのが、ミルキング・アクション。「脚は第二の心臓」と言われるゆえんです。血液とリンパ液がスムーズに体内を巡ることは、疲労因子と疲労回復因子のバランスを整えるうえでも大切です。
座っている時間が長くなると、このミルキング・アクションが不十分になるため、疲労の回復が遅れてしまいます。座っている姿勢だと、脚の付け根の股関節が曲がったままになり、そこで血液とリンパ液の循環は滞ってしまいます。
デスクワーク中でもゲーム中でも、定期的に立ち上がって部屋を歩き回り、ミルキング・アクションを促しましょう。股関節を伸ばすだけでも、疲労回復にプラスです。
TO DO
■デスクワークではこまめに立ち上がって歩き、ミルキング・アクションを促そう
※本稿は、『大人気フィジカルトレーナーが本気で考えた 疲労回復の習慣』(日経BP 日本経済新聞出版)の一部を再編集したものです。
『大人気フィジカルトレーナーが本気で考えた 疲労回復の習慣』(著:中野ジェームズ修一/日経BP 日本経済新聞出版)
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