「体内をめぐる血管は《のばす》ことができる」と言います。血管の柔軟性を取り戻すための、効果的なストレッチを教えてもらいました(構成:古川美穂)
シニア女性はリスクが上昇
血管は、血液を心臓から全身の各組織に送るための「動脈」、二酸化炭素や老廃物を心臓に戻す「静脈」、そして動脈と静脈を末端でつなぐ網目状の「毛細血管」の3種類があります。
若い頃は、血液が流れると押し広がる柔軟性を持っていた血管は、年を重ねるにつれ硬くなり、だんだん脆くなる性質。3種類のうち、主に変化するのは動脈です。
もともと心臓が押し出した血液の高い圧力に耐えられるよう、弾性線維と呼ばれる輪ゴムのように伸び縮みする線維と筋肉があるのですが、これらが加齢とともに硬化してしまいます。静脈と毛細血管には、弾性線維や筋肉がほぼないので動脈ほど変化はありません。
動脈が硬くなる症状は「動脈硬化」と呼ばれ、この現象が始まるのは、おおむね20歳頃から。さらに、女性の場合は50歳前後で閉経を迎えると、血管拡張に関与する女性ホルモンのエストロゲンが減ることから、急激に硬くなっていきます。
何も対策を講じなければ、誰しも加齢に従ってどんどん動脈硬化への階段を上がっていくことになりますが、閉経後のシニア女性は特にリスクが高まると言えるでしょう。