これまでの研究結果から、血管の硬さは、筋肉や腱の硬化度や関節の可動域の狭まりと連動しているという事実が明らかになっていました。そこで発想を逆転。
「体を軟らかくするストレッチをしたら血管も軟らかくならないだろうか」というアイデアに基づいて私たちが実験を始めたところ、仮説が実証されたのです。
ストレッチをする前後で被験者の血管の柔軟性が変化する理由としては、主に2つ考えられます。まず、ストレッチをすることで筋肉が伸縮し、ポンプ作用により血液の循環がよくなるから。
もう1つは、血管自体をのばすことで、内皮細胞が刺激されてNO産生が増えたということです。
実験結果を見ると、ストレッチ直後から軟らかくなり始めた血管の数値は、30分を過ぎたあたりから元の値近くまで戻ってしまいます。たった一度のストレッチの効果は、残念ながら一過性のものです。
しかし毎日ストレッチを続けることで、徐々にベース(ストレッチをする前の血管の硬さ)が変わり、それに伴って血管の柔軟性を取り戻していくことができます。
私たちが考えた、短時間で効果がある「血管のばし」ストレッチは、読者のみなさんにとっても継続しやすいはず。一時的に頑張るよりも、無理せずできる範囲のことをマイペースにコツコツ続けていきましょう。
もともと体が硬い人も、軟らかい人も、このストレッチを続けることで変化が生まれていきます。ご自身の柔軟性の変化に注目してください。
