「これから年金で暮らしていける?」「もし認知症になったら…」など、老後の生活を考えるとさまざまな不安がよぎるという方も多いのではないでしょうか。しかし「見えない未来を心配しすぎず、見えている今日を楽しく気楽に過ごすほうがいい。もっと気楽にいきましょう」と提案するのは、精神科医・保坂隆先生です。そこで今回は、保坂先生の著書『老後は「いいかげん」がちょうどいい』より一部を抜粋し、老後の人生を「いいかげん」に過ごすヒントをご紹介します。
老後も働き続けると、お金以外の報酬が
シニアに「定年後も仕事を続けていて、よかったと思うこと」を聞いた調査では、「社会とのつながりを維持できている」「健康を維持できている」「世の中の役に立っている」という精神的な喜びがあるといった、お金以外の項目があがります。
もちろん、「趣味やレジャーなどに使えるお金が増えた」とか「定年前と同じ所得になる」など金銭面での働きがいもありますが、お金よりも精神的な喜びのほうが上回っています。
子どもの教育や住宅ローンなど、人生の大きな出費から解放される老後は、仕事本来の喜び、満足感を追い求めることができる世代でもあるのです。
その調査では、老後の理想の働き方も聞いていて、男性は60代前半・後半ともに「今まで培ってきた専門能力や知識を生かして働く」が多く、以下、「給与は少ないけれどのんびり働きたい」「自分の趣味を生かした職業に就きたい」となっています。
女性は「給与は少ないけれど、のんびり働きたい」という答えが多数でした。
こうした調査結果をまとめれば、「できれば自分の専門知識や経験を生かした仕事をのんびりとしたペースでやり、社会とのつながりを保ちながら、世の中の役に立ちたい。さらにお金を得られると、嬉しい」というあたりが、老後の仕事に対する一般的なイメージになるでしょう。
最近は、さまざまな分野で人手不足です。豊富な経験があり、生きる知恵にも長けたシニアが活躍できる時代なのです。