行動2、3

【行動2】 柔らかいものに触れる

カシミヤのセーター、もふもふのぬいぐるみ、ふかふかのタオル。

『幸福感とは身体感覚である: 4つのホルモンを増やして体の中から幸せになる』(著:山口創/草思社)

柔らかく心地よいものに触れると、皮膚の感覚受容器が刺激されてオキシトシンが増えます。

これは子どもに限った話ではありません。大人の脳も、柔らかな触感に対して「安心」を感じる回路を持っています。たとえば、航空会社のビジネスクラスで毛布の素材にこだわるのは、快適さだけでなく「安心感の演出」という側面もあります。

日常でも意識的に「触れて心地よいもの」を生活の中に置くことで、オキシトシンの分泌を習慣的に促すことができます。

手のひらだけでなく、手の甲、頬、首筋にもそっと当ててもよいでしょう。

ゆっくりと、そしてその感覚に意識を向ける。それだけで、温かさと落ち着きが増していきます。

睡眠の質を高めたいなら、入浴後がおすすめです。

クリームやオイルをゆっくり塗りながら、触れられる皮膚の感覚を丁寧に味わってみてください。心身がほどけていく感覚を実感できるはずです。

【行動3】 温かさを味わう おしぼりの意外な力

味覚の話に入る前に、ぜひ紹介したいのが「おしぼり」です。

生理学の武山たちの研究では、おしぼりで手や顔を拭くと、オキシトシンが増えることが報告されています。特に紙よりも、柔らかい綿のほうが“気持ちよさ”が強く、オキシトシンも多く出るのです。

オキシトシンは、食べすぎを抑えてくれる作用もあります。

日本の飲食店で食べる前に出される温かいおしぼりは、「手を清潔にする」という機能を超えて、「場を温める」「食べすぎを抑える」という「おもてなし」の意味を持っていたのです。