行動4、5
【行動4】 味わう マインドフル・スイーツ
ストレスがたまると、甘いものが無性に欲しくなることはありませんか。
これは脳の報酬系ではたらくドーパミンが、「すぐに元気を出したい」と要求している状態です。ハーバード大学の医学者、ローソンたちの研究では、参加者にストレスを与えた後に、合成したオキシトシンを投与しました。その後ビュッフェで食べたい物を好きなだけ食べてもらいました。するとオキシトシンを投与された人は、甘く脂肪分の多いスナックを食べる量が減ることがわかりました。
また著者が(株)カルビーと行った共同研究では、朝食にフルーツグラノーラ(R)を食べると、パンやご飯などを食べたときよりもオキシトシンが増えていました。朝、1日のスタートを幸せな気分で始めたいとき、甘いスイーツなどを食べるのがおすすめです。
「ドカ食い」するのではなく、味わいや口当たりなどにまで丁寧に注意を向けながら、一口を30秒かけて味わう「マインドフル・スイーツ」もおすすめです。
【行動5】 他者に触れる 「タッチング」の原始的な力
日本語には「さわる」と「ふれる」があります。
「さわる」は物理的接触、「ふれる」は心を含んだ全体に触れるニュアンスを持ちます。
「固体の身体」で相手に接するのが「さわる」であり、「流れる水の身体」として相手に関わるのが「ふれる」です。
「ふれる」ことがオキシトシンを増やすのは、皮膚刺激そのものよりも、その背後にある「安心」「共感」「支えられている感覚」が立ち上がるからです。
握手、ハグ、肩に手を置く、背中を軽くさするといった身体的な接触は、人間関係の中で最も直接的にオキシトシンを引き出す行為です。
米国の精神科医のグレウェンたちの研究では、20秒以上のハグがオキシトシンを有意に増加させ、血圧を下げることが示されています。日本では欧米ほど身体接触の文化が根付いていないかもしれませんが、家族や親しい人との自然な触れ合いを意識的に増やすことは、大切なことです。
「ありがとう」の言葉に、軽く肩に触れる。それだけで、言葉の重さが変わるでしょう。