ハラスメント行為の証拠の残し方
損害賠償請求をするには証拠が必要です。
証拠の王道ともいえるのが録音です。録音があるかないかではハラスメントの立証に大きな違いが出ます。
ハラスメント行為は密室で行われることが多いのが特徴です。しかし、密室では誰も見ていないので、裁判では客観的な証拠が要求されます。そのようなときに録音は客観的な証拠になります。
録音についてよく言われるのが、相手に無断で勝手に録音するのは違法ではないかということです。無断録音でも証拠になります。普通の会話をこっそり無断で録音するのは違法性があるかもしれません。しかし、自分が被害に遭い、身を守るために、証拠を残す必要があるときの録音は無断録音でも許されることが多いのです。
ただ、自分が出席していない会議や第三者同士の会話などの録音は盗聴となり、違法とされる場合があります。自分が出ていない会議の録音を証拠として提出して否定された例もあります。
基本的に証拠として使えるのは、あくまで相手と自分のやり取りの録音です。
録音できなければ少なくともメモは取っておきましょう。メモだけでは、なかなか立証が難しいのですが、メモがないと、どのような事実があったのかということ自体がわからなくなってしまいます。何月何日に、誰から、どこで、何を言われたか、何をされたかを書いておきましょう。メモすらないと裁判さえできません。
また、LINEやMessengerでハラスメント行為をされたと家族や友人に伝えておくのも証拠を残す手立てになります。セクハラだと、なかなか伝えにくいかもしれませんが、書けることがあればLINEで伝えておくと、その時点で、自分がハラスメント行為を受けたということが残ります。Keepメモも有効な証拠保全方法です。
単なるメモだけでは、あとから書き足したとか、あとで作ったと言われる心配がありますが、LINEなどであれば時間が限定されるので、証拠としての価値がメモより高いといえます。
このように証拠の残し方には工夫が必要です。録音なり、LINEなり、何かしら、ハラスメント行為を立証しやすい証拠を残しておきましょう。
※本稿は、『職場のトラブル即解決!あなたを守る労働法』(徳間書店)の一部を再編集したものです。
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