テレビ局の内情を深く描く

一方、大日テレビの徳重は、タムケンプロの田村に対し、畑山の出演を直接断る。案の定、田村は同局からタレントをすべて引き上げると通告してきた。現実にも起こり得る話だ。決してオーバーな表現ではない。

徳重は編成局長の黒石から「バカヤロウ!」と罵声を浴びたが、「箱根は選手のものです!」と引き下がらなかった。黒石からチーフプロデューサーを降ろされそうになるものの、大逆転劇が待っていた。

(写真:stock.adobe.com)

徳重から事情を聞いたメインスポンサー・ミヤコビールの曽根友哉(小泉孝太郎)が、取締役会にリモート参加し、「従来どおりの構成で放送させていただきたい」と訴えたのだ。勝負あった、である。テレビ局は芸能界の実力者には勝てないが、それ以上にスポンサーには抗えない。

誰もが知っていることとはいえ、ここまでテレビ局の内情を深く描くのだから、日テレにはこの作品の成功に向け、相当の覚悟があるに違いない。

テレビ局の内情と、箱根駅伝に挑む監督と選手たちのバランスが良い。どちらにもドラマがあるから、観る者を飽きさせない。

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