白か黒しかない世界にグレーが生まれた

それから数日は、名古屋から共に上京した東京ダイナマイトの松田大ちゃんや仲間たちとカラオケに行って、泣いて、山崎まさよしの「One more time. One more chance」を歌いながら、「絶対彼を探す!」と叫んでいた。大ちゃんは「探せ探せ!」と叫んでいた。♪いつでも探しているよ、というこの曲を、何度も何度も歌ったが、結局一度も探すことはなく、日にち薬で彼のことは過去のものになった。いい思い出です。(どこが?)

結婚出産離婚を経て、40代後半のいま、恋愛は形を変えてきた。

前は、興味がある男性がいれば、私をどう思っているのか、付き合うのか? を考えた。
食事に誘っていただいたら、その方に
「あの、すみません。そのお食事のお誘いは、恋愛ですか? 友達ですか? 仕事ですか? それとも、よくわからない、食事に行ってみなきゃわからない――さあどれですか?」
と聞いていた。イカれてる。

今は何も聞かない。

気になる相手がいるときもある。相手の気持ちは友情なのかも知れないが、はたまた仕事なのかもしれないが、それはそれだ。友情だとしても仕事だとしても人生の大切な時間を共有できる。無理して形を変えようとしないでおこうと思っている。

過去、人間関係において白か黒しかなかったが、グレーという色を足してみた。物足りなさも感じながらも悪くないと思ってる。

恋愛に限らず人間関係は、相手への、そして自分への思いやりに尽きるのだろうか。
今日の私にとって恋愛は、近くて遠い存在です。(いまだこじらせてる!)

青木さんの連載「48歳、おんな、今日のところは「●●」として」一覧

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