Q5)真夏に備えて、今しておくべきことは?
A5)汗をかける体をつくりましょう
「熱中症の予防には、汗をかくことが大切。ところが、コロナ禍で外出の機会が減っているため、発汗機能が鈍っています。本格的な暑さが始まる前に、汗をかける体をつくっておくことが大切です。少し暑さを感じる日でも冷房はつけず、暑さに体を慣らしましょう。
ウォーキングも効果的です。軽く汗ばむくらい、少し早足で行うのがおすすめ。お風呂に長めに浸かって、発汗を促すのも手です。こうした習慣を増やすことで、汗をかきやすい体になっていきます」
Q6)加齢と熱中症のリスクは関係ある?
A6)65歳以上は要注意です
「私たちの体は、体内で過剰に熱が発生した場合、発汗量と血流を増やして熱を体外に放出することで、体温を調整しています。ところが、50代以降の女性は女性ホルモンの減少により自律神経が乱れやすくなり、さらに60代以降は発汗機能や腎機能、心機能が低下。そのため体温調整機能も鈍るのです。
加えて、年齢を重ねると暑さやのどの渇きも感じづらくなります。すると、暑い日でも冷房を使わなくなるうえ、水分摂取量も減少し、熱中症の発症リスクが高まるのです。事実、熱中症で死亡する人の約8割は65歳以上。室温28℃、湿度60%を超える日は冷房を利用し、起床後、食事と入浴の前後、日中、就寝前と、定期的にコップ1杯分の水分を補給してください」