「その時の感覚があまりに気持ち良くて、『僕もこの四角の中に入りたい』と思ったんです。」

きみはギラギラした目をしているね

僕がこの世界に興味を持ったのは、5歳の頃に親が観せてくれた映画『グーニーズ』が、おそらくですが、きっかけです。もうバチーンときましたね。観ている間中ずっとドキドキして、夢見心地で。その時の感覚があまりに気持ち良くて、「僕もこの四角の中に入りたい」と思ったんです。

中学生の時には、もう芸能の仕事をしようと決めていました。でも当時は大阪にいたため、具体的に何をどうしたらいいかわからなくて。「とにかく目立ってやろう、目立ったら何か声がかかるんじゃないか」という気持ちで高校時代を過ごし、卒業後に「誰も知り合いはおらんけど東京へ行ったろ!」と上京しました。

その意気込みのせいでしょうか、まだ役者としてデビューするかしないかくらいの20代はじめに、いろいろな人から「きみは本当にギラギラした目をしているね」と言われたことを覚えています。

なかには「往年の三船敏郎みたいな眼光だな」と言ってくれる人もいて、黒澤明監督の作品に出ている三船さんを観るたびに、一方的に親近感を抱いてきました。(笑)

そういったいきさつを経て今回、舞台『醉いどれ天使』をやらせていただくことになり、今は「つながったな!」という思いでワクワクしています。