人生に偶然はない。全て必然
でも僕は、北海道や東北の鉄道のある風景、あるいは行ったこともない街で出合ったドラマにカメラを向けて写真を撮り続けた。撮るための移動手段として購入したオートバイにのめり込み、次は鉄道ではなくバイクの旅に変化した。
バイクをきっかけに砂漠のラリーを雑誌で見て、砂漠をマシンと人と自然が格闘するところを撮りたいという夢を抱き、次にオーストラリアへと行きついた。このように、すべての物は繋がっている。
そのつながりの延長は今でも伸び続けている。人生に偶然はない。全て必然だ。
毎日、目の前に繰り広げられる光と影のドラマを心のままに撮れたらどんなに楽しい人生かと考えている。だから今度は、自分の繋がっていた体験を皆さんに体験して欲しい。
ある意味、自分の人生のエッセンスであり自分のDNA100% の本。遺伝子工学のドクターに聞いたら、「自分の子孫に遺伝するのは実は嗅覚だけ。あとは遺伝しない」という。自分が生きていた証に、自分のDNAのすべてをこの本をご覧いただいた方に伝えたいと思う。
ぜひ僕の写真DNAを受け継いでいただければ本望だ。そしてそのDNAで新しい写真が生まれたらとても素晴らしいことだと思う。未来の光と影に期待したい。
※本稿は、『光と影の処方箋』(著;相原正明/玄光社)からの抜粋です
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★相原正明フォトエッセイ テーマ「水」|from OITA 大分を巡る|koji note[三和酒類株式会社] (sanwa-shurui.co.jp)