70歳過ぎてのスタートも抵抗はなく
72歳でバレエを始めた、という越川裕子さん(79歳)は、長年のバレエへの憧れから、通っていたスポーツクラブでバレエのクラスに出るようになった。いまではバレエスタジオに週2回通い、ジャンプも軽々、トウシューズも履きこなす。
始めた年齢を聞くと強者に思えるが、「体が硬いから無理だなんて思わなくて大丈夫でした。この年齢でもレッスンのたびに新しい発見があるから、もっと上手になりたいと思える。人生に目標があるって、とても楽しい」と目を輝かせる。
越川さんはすっと背筋が伸びて、遠目には20代にすら見える。ただ、自分より若い生徒たちに交じってレッスンを受けることに抵抗はなかったのだろうか。
「できないことが多いのは、始めたのが遅かったのだから当たり前。決して年のせいだなんて思いません。何もしなければ腰も曲がって、容姿は衰えていく一方なので、昨日より今日のほうが少しでも前進していることが嬉しい。
そのために、家でも筋トレやストレッチを欠かさないようにしています。バレエを始めるかどうかで迷っている人がいるなら、時間がもったいないから早く始めましょう、と言いたいです」