消化器外科医・温泉療法専門医であり、海外も含め200カ所以上の温泉を巡ってきた著者が勧める、温泉の世界。安心して、どっぷりと浸かってみてください。
※本記事は『秘湯マニアの温泉療法専門医が教える 心と体に効く温泉』
(佐々木政一、中央新書ラクレ)の解説を再構成しています。
※本記事は『秘湯マニアの温泉療法専門医が教える 心と体に効く温泉』
(佐々木政一、中央新書ラクレ)の解説を再構成しています。
日本各地に残る鷹による温泉発見の由来や伝説
歴史ある温泉の多くには、開湯にまつわる発見伝説が存在する。温泉を見付けたのは鳥獣や高僧、武将、日本神話の神など多種多様で、中には複数のエピソードを持つ温泉も。
真偽のほどはさておき、日本各地に残る鳥獣による温泉発見の由来や伝説を紹介しよう。
●白布(しらぶ) 温泉(山形県米沢市関)
『米沢市史』によれば、文応年間(1260~1261)に1羽の傷ついたオオタカが毎日烏帽子岳の方から飛んで来て、渓間の湯口に浸かっていた。
これを関村の猟師が見ていて、傷が癒えたことからこの湯が温泉であることに気付いた。
この時のオオタカは白毛斑のタカだったので、「白斑鷹湯(しらぶたかゆ」と呼ばれ、その後、「白布温泉」となった。