全身の血が沸き立つようだった
そんな柚木さんと掛け合いをしているうち、私の中からもマグマのようなエネルギ―が湧いてくる。
そう、私は人見知りなのだが、素はめっちゃしゃべる人。とにかくしゃべり倒す系の人なんです、てへ。
大学生時代は下戸のくせに飲み会を毎回一番盛り上げ、1人でボケまくり、「宴会番長」「カルピスで酔える女」の称号を手にした。
母から、「あんたを口先から産んだ覚えはない」と何度も言われた。それくらいとにかくしゃべる人間なのだ。「ほんとようしゃべる」となんど呆れられたことか。
そんなおしゃべりストヒオカの顔が、マインドが、柚木さんのまさに沸騰したお湯のように熱いトークで呼び覚まされる。
(参加していた友人に、最初は確かにめっちゃ緊張してたけど、途中からヒオカも柚木さんに張り合っていたよ、と言われた)
記憶が飛ぶんじゃないかと思うほどに、興奮した。柚木さんの機関銃のような、演劇のような、漫才のような、笑えて共感出来て「そうだ、そうだ」と何度もうなずき、時にハッとさせられる、そんなトークを横で聞いていると、これはもう歴史的瞬間に立ち会っているんじゃないかとすら思えてくる。
柚木さんのエネルギーがお客さんにも波及し、お客さんもそれに呼応し、会場は熱気を帯びる。まさにお湯が沸いた時のやかんのピー!っという蒸気、熱湯の表面に踊る水の玉のような、そんな高揚感がぎゅんっぎゅん。ボルテージは最高潮。
リアル開催だからこその臨場感、その場で生まれるエネルギー、一体感。
全身の血が沸き立つようだった。