時代劇ドラマづくりにも注力

そこで注目されたのが「時代劇」だ。NHKは『冬のソナタ』と同時に、韓国の時代劇ドラマを放送する。

【写真】『冬のソナタ オリジナルサウンドトラック』(SPACE SHOWER MUSIC)

全54話の長編ドラマ『宮廷女官チャングムの誓(ちか)い』は2004年にはNHK BS2で、2005年からは約1年間NHK総合で放送された。

朝鮮王朝時代の宮女が懸命に時代を生き抜こうとする物語性や、華やかな宮廷料理、権力闘争、漢方の医術、友情に恋愛など、多様なファン層を引き込む要素が盛り沢山の作品だ。

NHKの大河ドラマは日本国民から高い支持を得ており、毎年の新作発表では日本全体から関心を集めていることを知って、韓国も時代劇ドラマづくりに力を注いでいった。

朝鮮王朝時代に実在したとされる妓生(キーセン)の生涯を綴(つづ)った時代劇『ファン・ジニ』、ファンタジーと時代劇の融合が見どころ満載だった『太王四神記』など、韓国の歴史や伝統文化などを華麗に映像化した作品群だ。

また刑事(警察)ものや医療ものなど、特化したジャンルのドラマの人気が日本では根強いことから、『復活』『魔王』のような復讐劇やアクション要素を取り入れた演出が見どころの作品も作り始めた。

代表的なドラマは『IRIS アイリス』で、TBSの夜9時「水曜劇場」の枠で放映され、初めて韓国ドラマが日本の地上波のゴールデンタイムに編成されたことで注目を浴びた。