忠勝の本多家は由緒正しいエリートだけど

話はドラマに戻り、すでに各所で活躍を見せている山田裕貴さん演じる本多平八郎忠勝。彼は、家康四天王の一人としてよく知られています。

徳川幕府の故事を記す『柳営秘鑑』は、松平=徳川家に関ヶ原以前から仕える譜代大名を安祥譜代、岡崎譜代、駿河譜代の3つに分類し、松平家が安祥を本拠としていた時代からの家来を7家挙げていて、その一つが忠勝の本多家です。

松平家は家康のおじいさんに当たる清康の時代に、鎌倉時代から三河国の中心であった岡崎に進出します。それより前からの家来というのですから、忠勝の本多家は、松平家臣としては由緒正しいエリート家なのですね。

一方の正信の本多家はどうか。

忠勝の本多家と一族で、一応系図もあるのですが、その正しさは他の資料からは確認できません。ドラマの中でも、ほかの本多一族から「あいつはイカサマ氏」とか、血筋の正しさを疑うような悪口を言われていましたよね。