仲間たちが僕をジョンにしてくれた

今後やりたいこととしては、まずスタンディングのライブを実現させたいです。この3年間、お客さん側も声出しNGな状況が続き、当たり前のことができない世の中になっていました。声援の代わりの拍手ももちろん嬉しいですが、やっぱりライブは声を出して楽しんでこそ。一日も早く何の制限もない状態で、ステージと客席一体になって盛り上がりたいです。

あとはやはり『BACKBEAT』を成功させたいですね。僕は初演の際、舞台稽古に入るまでジョンを「見つけられなかった」。自分なりに彼になりきろうと努力していたのですが、そもそもそれが間違いだったのでしょう。

それぞれの役で支え合う関係にあるメンバー4人、とっつー(戸塚祥太)、タツ(辰巳雄大)、JUON、(上口)耕平と一緒に舞台稽古をやって初めて、僕はジョンになることができた。自分が頑張ってなるのではなく、彼らがジョンにしてくれたんです。役作りは一人ではできないことを身をもって知りましたし、彼らが同世代だったこともすごく大きかったと思います。

なので今回も無理に演じようとせず、あの頃のジョンみたいに自由気まま、わがままいっぱいにやっていれば、仲間たちが自然と彼にしてくれるんじゃないか――。今はそんなふうに考えています。

『BACKBEAT』は、ビートルズを知っている方も知らない方にも「有名になる前にこんなことがあったんだ!」と楽しんでもらえる舞台です。生演奏のライブエンターテイメント、ライブありきの芝居になっていますので、ちょっとでも興味を持たれたら劇場に足を運んでいただけると嬉しいです。


BACKBEAT

【作】イアン・ソフトリー、スティーヴン・ジェフリーズ
【翻訳・演出】石丸さち子
【音楽監督】森 大輔
【出演】 戸塚祥太(A.B.C-Z)、加藤和樹
辰巳雄大(ふぉ~ゆ~) 、JUON(FUZZY CONTROL)、上口耕平
愛加あゆ
鍛治直人、東山光明、西川大貴、加藤 将、工藤広夢
尾藤イサオ
【プレビュー公演】2023年4月23日(日) 江戸川区総合文化センター 大ホール
【兵庫公演】4月28日(金)~5月3日(水・祝) 兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
【熊本公演】5月6日(土)・7日(日) 市民会館シアーズホーム夢ホール(熊本市民会館) 大ホール
【大阪公演】5月20日(土)・21日(日) 枚方市総合文化芸術センター 関西医大 大ホール
【東京公演】5月24日(水)~5月31日(水) 東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)
公式サイト https://www.backbeat-stage.com

<ストーリー>
1960 年、イギリス・リヴァプール。絵の才能を持つスチュアート・サトクリフ(戸塚祥太)は、同じ学校に通う親友ジョン・レノン(加藤和樹)に誘われ、ロックバンドにベーシストとして加入する。スチュアート、ジョン、ジョージ・ハリスン(辰巳雄大)、ポール・マッカートニー(JUON)、ピート・ベスト(上口耕平)ら 5 人の“ビートルズ”は、巡業で訪れたドイツ・ハンブルクの地で頭角を現してゆく。とある夜、スチュアートは彼らのライブに来ていた女性写真家のアストリッド・キルヒヘル(愛加あゆ)と運命的な出会いをし、二人は恋に落ちる。スチュアートはアストリッドとの出会いをきっかけに再び絵を描き始め画家の道を志すが、ビートルズは魅力的なナンバーを次々に打ち出し、評判は日に日に高まってゆく―――。