不眠が長引くようなら早めに受診を
心配ごとや生活習慣の乱れから眠れない日もあるもの。それが一時的であれば、心配することはありませんが、長引くと心身に悪影響が及ぶ恐れが。
「昼間に眠くなる、疲れがぬけない、集中力がなくなるなど、日中の生活に影響が出ているようなら、一度、かかりつけ医に相談するか、精神科で診てもらいましょう。不眠症状をもたらしている生活習慣があればそれを改めるとともに、睡眠薬を用いて症状を改善していきます」
睡眠薬と聞くと、一度飲んだらやめられないのでは? と心配になりますが、近年は副作用の少ない新しい薬が登場しています。
「現在、広く使われている睡眠薬は4種類。ベンゾジアゼピン系睡眠薬、非ベンゾジアゼピン系睡眠薬、メラトニン受容体作動薬、オレキシン受容体拮抗薬 です。いずれも正しく服用すれば、長期間の使用でも安全です」
問題は、ほかの病気が原因となって不眠を招いているケース。
「夜中に何度も起きてしまう《夜間頻尿》や、寝ているときに脚がむずむずする《レストレスレッグス症候群》の症状が眠りを妨げていることもあります。とくに多いのは、ストレスや不安からくるうつ病が原因となっているケースです」
そうした場合には、不眠の治療とあわせて原因となっている病気をしっかり治すことが大切になります。何かとストレスが多い時代、眠れないと感じたら、早めの受診を心がけましょう。
次回からは、快眠のポイントと、睡眠にまつわるよくある悩みと対策について紹介します。