歯周病治療は「まず行うべき治療」

歯1本の傷口はたとえ米粒サイズでも、28本もまとまれば大きな傷口を不衛生なまま放置しているのと同じこと

歯周病が引き金となり、全身に炎症物質がばらまかれることであらゆる病気につながっていきます。

これは机上の空論ではなく、すでに歯周病治療はあらゆる疾患の臨床診療で「まず行うべき治療」とされています。

例えば、心臓に人工弁を入れる手術や、手足に人工関節を入れる手術では、血管に入り込んだ口腔内細菌が人工弁や人工関節に炎症を起こして合併症につながるため、歯周病治療を行います。

口から気管にチューブを差し込む処置でも、口腔内細菌がチューブと一緒に肺に入れば肺炎になるため、歯周病治療で菌数を減らしておくのです。

また、歯周病治療をしておくと術後の回復が早くなることから、手術前の歯科受診が推奨されています。

※本稿は、『小さな町で評判の歯科医が解説 歯周病になったらどうする?』(アスコム)の一部を再編集したものです。


小さな町で評判の歯科医が解説 歯周病になったらどうする?』(著:亀井孝一朗/アスコム)

「歯周病は、みなさんが思っている以上にとても危険な病気」です。老化や不調、そして病気まで、歯周病が進行することであなたの体にさまざまな害がもたらされる危険性があるのです。だからこそ、ぜひ本書で歯周病の改善、予防を行ってみてください。