最初の会社はクビになった

そして芸大に行ったら、それまでの学校生活でやらされていたこと、苦手だと思っていたことのほとんどをやらなくて良くなって、自分の得意な絵だけ描いていれば評価されるという世界が広がっていた。

そこでコンプレックスがさらになくなって、自分に対する自信も深まり、完全に心が自由になったわけだ。

呂布カルマ「勉強ができなかったことは何の問題もなかった」(写真:『ブレん人』より)

やはり学校、特に義務教育は、良くも悪くも周りと同じことをやらせる。

それは協調性を学ばせるが、同時に他人と比較することになり、勉強が苦手、足が遅い、提出物の期限が守れないようなタイプの人間には、本当は感じなくてもいいようなコンプレックスを植えつける機能を果たしている部分がある。

大学を卒業してからはフリーターを経て、サラリーマンもやったが、謙遜でも何でもなく仕事ができたとはいえず、最初の会社はクビになった。

でも、同時にラップもやっていたから、「俺にはラップがあるし」とクビになったことも全然気にしなかった。