Q:ちょっとした物音で目が覚めてしまいます
A:夜中に何度も目が覚める状態が続いているのであれば「中途覚醒」が疑われますが、物音などちょっとしたことが気になってすぐに目覚めてしまうのは、眠りが浅くて目覚めやすい「睡眠維持障害」という状態です。
何らかの要因で眠りが浅くなっているためで、これが続いていて、日常生活に支障をきたしているのであれば不眠症として治療が必要です。
自分の睡眠状態を振り返ってみて、これまでは寝つきもよく、夜中に物音などで目を覚ますようなことも特になかったのであれば、ストレスや不安、緊張など、このような過覚醒傾向の原因になるようなことがなかったか探ってみましょう。
例えば、仕事や人間関係の悩みなどによってストレスがたまっているとか、気を張っている状態が続いていることが関係していることもあります。
服用している薬が影響している場合もあります。このような場合は、かかりつけ医に相談してみましょう。
※本稿は、『名医が答える! 不眠 睡眠障害 治療大全』(講談社)の一部を再編集したものです。
『名医が答える! 不眠 睡眠障害 治療大全』(監:井上雄一/講談社)
本書ではQ&A方式で睡眠に関するさまざまな悩みや疑問にお答えしながら、睡眠の重要性と、眠りの質・量を改善する方法を解説しています。睡眠のメカニズムをはじめ、不眠症を含む睡眠障害とはいったいどういう病気なのか、理解が深まります。