わくわくしてたまらない大人の特権

日本三大美肌温泉のうちのひとつ、栃木県の喜連川(きつれがわ)温泉より少し外れにある日帰り入浴施設「喜連川早乙女温泉」も、この湯のためだけに訪れたくなる日帰りの“わざわざ湯”です。

宇都宮駅から車で30分ほどでたどり着くそこは、田園広がる平地にぽつんと建っています。

ぱりっと弾く塩の強い温泉で、硫黄のにおいも濃く、たゆたゆのオーバーフロー。半露天で心地よくて、エメラルドグリーンから乳白色に変わる色湯も美しい。

シャワーと蛇口にも惜しみなく温泉が使われていて、温泉成分によってもう全然石鹸のアワが立ちません(褒めてる)。

宇都宮餃子を食べる旅行のついでにぜひ、わざわざ寄ってほしい名湯です。

ちょっと行きにくい温泉に客足が途絶えないのは、魅了されたファンがたくさんいるから。

徳島県の祖谷温泉、東京の離島の式根島、鹿児島県の湯川内温泉、山梨県の奈良田温泉、和歌山県の湯の峰温泉や龍神温泉も“わざわざ湯”のようなもの。

近くに寄れるめぼしい観光スポットや温泉街がなくたって、その湯のために、どうしても……と車を走らせるその時間は、わくわくしてたまりません。

自分のためだけに、夢中で時間と手間を使ってどこかへ行くのは、大人の特権だなあと思います。

※本稿は、『女ひとり温泉をサイコーにする53の方法』(幻冬舎)の一部を再編集したものです。


女ひとり温泉をサイコーにする53の方法』(著:永井千晴/幻冬舎)

訪れた温泉は約500湯。ヒマさえあれば女ひとりで温泉を巡りまくっている「温泉オタク会社員」による温泉偏愛エッセイ! つぶやくと同時に6.8万RTされた「東京・大阪から1泊2日で行けるお勧め温泉チャート」付き。