認知症の人との会話(写真はイメージ/写真提供:Photo AC)

「何度も同じ話を繰り返す」「物をため込む」「すぐに怒り出す」「トイレに行かない」…もしかしたらそれは、認知症のサインかもしれません。現場を知る介護エキスパートだからわかる、認知症のサインとその接し方、改善のヒントをまとめた書籍『無気力・かたくな・マイナス思考etc.【マンガで解説】認知症の人の気持ちと接し方がわかる本』から一部を抜粋して紹介します。

認知症に現れやすい【話し方の特徴3選】

仕事帰りに立ち寄るスーパーで、買い物が済んでレジに並ぶと、ずいぶん列が長くなっていることがたまにあります。

(おそらく認知症だと思われる)高齢のお客さんと店員さんとの間で、うまく話が伝わらず会計に時間がかかっているのです。

そこでそんなトラブルになりやすい、認知症の高齢者に特有の話し方について解説します。認知症の人とうまく話すためのコツもご紹介しますので、ぜひ最後までお読みくださいね。

 

《特徴1:同じことを何度も聞き返す》

認知症によく見られる症状に「もの忘れ」と「見当識障害(けんとうしきしょうがい)」があります。

見当識障害とは「日付・時間」「場所」「相手が誰か」など、自分が置かれた状況がわからなくなることです。

話の途中で日や時刻、場所などを繰り返し聞き返すことがあれば、「もの忘れ」に加えて「見当識障害」が起きている可能性があります。