食べることも料理をすることも好き
僕はこの作品で、「給食のために学校に通っていると言っても過言ではない」という、教師の甘利田幸男を演じています。そもそも甘利田が給食好きになったのは、彼の母親が作る料理がまずかったから(笑)。でも、僕の母親が作る料理はおいしいです。育ち盛りの時は、何でもてんこ盛りに作ってくれて、とにかく食べさせられていました。
「ご飯を食べさせておけば悪いことはしないから」って(笑)。例えばカレーライスの場合、ジャガイモは半分に切るだけ、ニンジンも三等分にするだけで、皮も剥かずに全部の具材は大きいまま鍋にポンと入れる。豪快ですが、料理はおいしい。そうやって自分自身がおいしいご飯を食べてきたので、今でも食事は、大きめの具材をそのまま楽しみたいところがあります。
食べることも好きですし、料理をすることも好きです。子どもの時から、キッチンが遊び場のようでした。食材も何も関係なくグチャグチャにして遊んでいていても、母親は怒りませんでしたね、「油の中で泳いでいたわよ」と言われたことも。(笑)
普段から、自分でもいろいろなメニューを作ります。朝ご飯のために築地の市場に行って、鮮魚を買ってきて捌いて刺身にしたり、鍋物を作ったり、味噌汁やお吸い物を作ったり。中華ならチャーハンとか。ステーキ用のフライパンも買いました。イタリアンも和食も、洋食も中華も、何でも作ります。
食事は大切ですし、「おいしい給食」のテーマでもある給食は、小さいお子さんからご年配の方まで共有して話せる内容なので、面白いところに着目した作品だなと思いました。大人からすると、学校給食の食材によって「日本が支えたい産業」や「歴史や文化」を子どもたちに託している部分もあって。そんな給食に関する物語を、難しくなくポップ、かつコメディにまとめて、エンターテインメント作品としてお届けしているのがこの作品です。