イラスト:小林マキ
暑さで食欲がわかず、体もだるくて疲れやすい……。毎年のこととはいえ、今年はとりわけしんどいという声が多いよう。夏バテを上手に解消する方法をアドバイスしてもらいました(イラスト/小林マキ 取材・文・構成/葛西由恵《インパクト》 デザイン/米山和子《プッシュ》)

しょうが・山椒・お酢で胃腸の働きを高める

さらに、胃腸の働きを高めて、食欲増進を図る調理法も工夫してほしい、と今津先生。

「しょうがや山椒は、漢方でも胃腸の不調に使われる生薬です。お腹の冷えを防ぎ、胃腸の働きを活性化させ、消化を促す作用があります」

もうひとつ、今津先生が夏場におすすめするのがお酢です。

「分子が短い鎖状につながった短鎖脂肪酸のお酢は、胃腸にほとんど負担をかけずに吸収され、消化を助けてくれます。また、酸味は食欲を促しますし、疲労回復効果のあるクエン酸も豊富と、いいことずくめの食品です」

高温多湿な気候や室内外の気温差は、自律神経のバランスを乱す原因にもなるそう。

「自律神経の乱れは、睡眠の質を落とし、それが胃腸の不調を誘発するという負のスパイラルを招きます。少しでもよく眠れるように睡眠環境を工夫してみて。夜、眠れなかった場合は、日中20分~1時間昼寝をするのも有効です」