今場所勝利を祈る力士
私は子どもの頃から首が悪くて、年を取ったらさらに悪化し、数年前に整形外科の診察室に入ったとたんに、医師が「ホラ、ホラ、ホラ、年を取るとそういう風に首を前に出して頭を下げて、診察室に入って来るのよ。姿勢を真っすぐにしなさい」と言われた。結局、大病院に回されたが、姿勢を良くすることは大切だと思った。
それで、時折、この夏に見た映画『キングダム 運命の炎』の大沢たかお様が演じる王騎将軍のように腕を組んで仁王立ちをしていた。ところが、秋になって映画『沈黙の艦隊』を見て、大沢たかお様が後ろで手を組んで仁王立ちをして、潜水艦内の部下に指示する姿を見てから、そのポーズに変えた。
ところが、先日、さらに年を取ったら、踏み台に乗り、家の戸袋にあるものを取り出せなくなると思い、取り出し作業をしたら、また首を痛めた。
戸袋から取り出した段ボール箱内に、小学生時代の作文を見つけ、読んだら「おまえ大丈夫か?」と思うようなひどい内容で気持ちが沈んだ。
本日は12月中旬の寒さなので古傷の首をなでなでしながら、貴景勝の綱とりを祈っている次第である。
今年春場所に右膝前十字靭帯断裂という大怪我をして、関脇から陥落した人気力士の若隆景は、4場所ぶりに復帰して幕下6枚目から再スタート。テレビで見損ねたので、夜にインターネットで観戦した。
若隆景は、観客の拍手を浴び、幕内時代と同じく最後の蹲踞の時に拳をぎゅっと握り腕を内側に回すルーティンをしていた。幕下なら楽に勝てると思ったら、幕下6枚目・嘉陽に送り出しで一方的に敗れた。この負け方に、幕内の方々よりも若隆景が一番心配になり、今場所勝利を祈る力士に決めた。