炭水化物を摂りすぎている

私たちの研究によると、現代人は炭水化物を摂りすぎています。

現代人はそれほど炭水化物を摂る必要はありません。

『70歳の壁を越える 食べる力』(著:栗原毅・栗原丈徳/エクスナレッジ)

こういうと、ダイエット法としてブームになった炭水化物制限ダイエットを思い浮かべる人がいるかもしれません。

炭水化物は糖質と食物繊維を含む食べものなので、糖質制限ダイエットと呼ぶ人たちもいますが、両者は同じ考えです。しかし私たちの考え方はこれらとはまったく違います。

まず炭水化物(糖質)は、ヒトが体を動かすためのエネルギー源。生きていくために必要な栄養素の1つなので、極端に減らすことはできません。

その一方で、今の人たちは、40~50年前の人のようにたくさんのエネルギーを必要としません。家電の普及や肉体労働の減少などで、昔の人ほどエネルギーを使わなくても生活できるようになってきたからです。

エネルギーをたくさん必要としない人たちが、エネルギー(糖質)を摂りすぎると、今度は脂肪肝や糖尿病などの病気を引き起こします。

そこで私たちは、「適切な糖質量」というものを提唱しています。