男性更年期は体形に表れる

男性更年期に見られる症状について、詳しく見てみましょう。

まずは「性欲の衰え」について。

精巣で作られるテストステロンは、人間の三大欲求のひとつである性欲をコントロールしています。しかし、加齢とともに、精巣のなかでテストステロンを生み出すライディッヒ細胞の数が減少して、それによってテストステロンの分泌量も減り、性欲の低下につながります。

次に「手足が細くなり、おなかだけポコッと出ている」というのは、中高年の方に多い体形ですね。男性がこのような体形になってしまうのも、テストステロンの分泌量低下が関係しています。

「手足が細くなり、おなかだけポコッと出ている」というのは、中高年の方に多い体形ですね(写真提供:Photo AC)

テストステロンの役割のひとつに、筋肉量の維持があるからです。

テストステロンは20代前半をピークに徐々に減っていくので、意識的に運動をしていないと、50歳になるころには筋肉の低下に伴い手足がかなり細くなってしまうのです。

さらにテストステロンには、「内臓脂肪がたまるのを抑える」という役割もあります。したがって、テストステロンの分泌量が減ると、必然的に内臓脂肪がたまるようになり、おなかがポコッと出てきます。

自覚症状が出にくい男性の更年期症状ですが、見た目にはけっこうはっきり出てくるのですね。