弱いから辞めるのではない

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中高年の方から、本当によく聞くのが、「今の若者はすぐ辞める」「根性がない」という声だ。

リクルートワークス研究所 主任研究員で若者の働き方に詳しい古屋星斗さんは、
「実際データを取ると、会社を辞めるのは優秀な社員で、いわゆる『ぶらさがり社員』じゃない人たちが多い。そうした人は外で活躍できる機会があるから、転職するんですね。」(ミモレ 若手は「ホワイト過ぎて辞める」のではない。常識が転換した、正解がない時代を生きる若者の苦悩)と述べている。

弱いから辞めるのではなく、むしろ逆で、優秀だからすぐ辞めるのだ。

・「何か違う」と思ったら会社を辞める
・ハラスメントや不正があったら相談する
・ハラスメントや不正があれば会社を辞める
という傾向は、若者のほうが強くなるという結果が出ているそうだ。

これを見ると、今の若者は弱くなったのではなく、ただ無理なものは無理、と早い段階で察知し、気づいて、自分のキャパを冷静に見極め、声をあげたり行動できるようになったというだけなのではないかと思うのだ。

心を麻痺させ、理不尽に耐えることが強さというなら、その強さは必要ない。自分が合わないと思った環境には早々に見切りを付け撤退し、自分に合う環境を探す行動力も、違う尺度での「強さ」と言えるのではないだろうか。

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