ベテランのプライドは手放して
ラッキーだったのは、当時若者に人気だった「ニコニコ動画」(ネットの動画共有サービス。通称・ニコ動)に出合えたことです。生放送の出演オファーをいただいたときは、「ニコ動って、何?」と正直チンプンカンプン。
でも、スタッフに強く勧められて出演をお引き受けしたんです。そうしたら、私が登場した途端、「わっ、本物の小林幸子じゃん!」など、視聴者のナマの声が文字で画面に流れ始めたので、もうビックリ。でも、それが最高に面白かったのです。
私が若い人たちの間で、『紅白』での衣装がゲームのラストに立ちはだかるボスに似ていることから「ラスボス」と呼ばれていることも、初めて知りました(笑)。
このご縁で参加したコミックマーケットでは、コスプレをしている子たちに「可愛いわね」と声をかけたら、「キャー! コスプレの女王に褒められた」なんて言うので、私はそういう受け入れ方をされていたのかと驚いたり。とにかくすべてが新鮮な出来事でした。