自分らしく生きて行くことが幸せ
私の新刊に登場するのは、様々な国や地域の様々な社会の中で、日々の葛藤や苦悩や喜びと向き合いながら生きる、市井の人々です。
それぞれの国や社会において、どんな人も皆それぞれの生活への独特な価値観を持って生きていることがわかるでしょう。と同時に、どこの国のだれであろうと、皆自分に降りかかる孤独や悲しみや辛さを受け止めつつも、それでも一生懸命に自らを支えながら、人生の険しさを乗り越えるために頑張っていることも見えてくるでしょう。
自分の命や人生の価値は他者や社会が決めるわけではありません。自分らしく生きていくことで得られる命への感謝と、人間の健気さというものを、この本を読んで感じていただけたら嬉しいです。
『扉の向う側』(著:ヤマザキマリ/マガジンハウス)
自分に見えてる世界なんてほんのちっぽけ。地球の片隅で凛と生きる人たち――。「ku:nel」人気連載エッセイ、オールカラー画で待望の書籍化。