筋肉と同じくらいの速度で落ちてくる機能
実は、呼吸循環器系の機能というのも、筋肉と同じくらいの速度で落ちてくることがわかっています。
例えば、30歳から80歳の間に、普段からとくに運動することのない生活を送っている人の場合には、その機能は半分くらいに低下するといわれています。
これは、下半身の筋力低下とだいたい同じくらいのペースであり、したがって、筋肉だけ鍛えていればいいというわけではないのです。
つまり、筋力だけでなく呼吸循環器系の能力が求められるダッシュ場面では、2つの要因からより敏感に体力の衰えというものを感じてしまうのでしょう。とくに40歳を過ぎた頃になると要注意です。
ただ、身体活動がより活発になるよう筋トレを日常生活に結び付けることができれば、それは呼吸循環器系も必然的に働かせることが期待できます。
したがって、そういった意味でも、まず筋肉をしっかりつくっておくことこそがからだづくりの基盤になるといえるのではないでしょうか。
※本稿は『シニアのための筋トレ学 「生活筋力」の土台をつくる方法』(草思社)の一部を再編集したものです。
『シニアのための筋トレ学 「生活筋力」の土台をつくる方法』(著:石井直方・協力:谷本道哉/草思社)
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