上半身に熱が昇ると起こる症状

この寒熱のかたよりを西洋医学的にお伝えするなら、30代後半から低体温機能を果たしていた女性ホルモン・エストロゲンの分泌が低下することに起因するものだと言えるでしょう。

低体温機能が低下するということは、体温が上昇しやすくなるということ。

たとえば暖気は上へ昇り、冷気は下に降りる性質を持つのと同様に、体内でも熱が昇り、冷えが降りる「冷えのぼせ」状態になるということです。

このエストロゲンの分泌が低下することで、更年期が始まります。

こうした体温調節の乱れも、自律神経が整っていれば、自己調整力によって最小限で済むのですが、ストレスや冷えから内臓の働きが崩れ、自律神経が乱れていると更年期症状は悪化し、さまざまな不調が現れることになります。

上半身に熱が昇ることで、のぼせやほてり、ホットフラッシュ、イライラ、頭痛、動悸、抜け毛、めまい、多汗、不眠、もの忘れ、顔面紅潮、息切れ、ドライアイ、首肩こり、シミ、シワ、吐き気、肌のかゆみなどが起こります。

 

上半身に熱が昇ることで起こる症状(写真はイメージ/写真提供:Photo AC)