過去の自分の決断を否定しないことも大切
視点を変えるならば、「思い切って手放した」という、自分の判断と勇気を尊重する考え方もあります。
あなたが本当に手に入れてきたのは、「レコードそのもの」ではなく、それを買ったときの高揚感や、音楽に触れた時間、コレクションのある部屋で過ごした至福のひととき。
それは捨てようとしても、決して捨てられるものではありません。
モノはなくなっても、経験と記憶は、あなたの中にきちんと残っています。
昔の自分の決断を否定するのではなく、「そのときの自分は、それが最善だと思って決めた」ということを、しっかり認めてあげることも大切だと思いますよ。
人生のどのタイミングでも、人は、いまの自分にとって最適なものを選んでいます。
せっかく住み替えをして、スッキリとした気持ちで新生活を迎えられたのです。過去の決断を責めるのではなく、いまの自分がいちばん大切だと思うことに目を向けてみませんか。
※本稿は、『喪失感の壁-きもち次第で何があっても大丈夫』(中央公論新社)の一部を再編集したものです。
『喪失感の壁-きもち次第で何があっても大丈夫』(著:和田秀樹/中央公論新社)
本書では「若い頃のように身体が動かなくなった」「周囲の環境が変わってしまった」といった身近なものから、「二度と戻らない物事への後悔」「死」など人生を変えるような大きな出来事まで、相談事例を多く交えながら、さまざまな喪失感とどう向き合い、どう乗り越えていくかの具体的なヒントを紹介。
あなたの喪失感や不安をやわらげ、前向きな気づきを与える処方箋のような一冊。





