『風のガーデン』撮影時の一コマ。左は緒形拳さん(写真提供:緒形事務所)

壮絶な役者魂をまざまざと見せつけられたことは、中井さんの役者人生の中で大きなエポックになったのではないだろうか。

――そうですね。亡くなったのが10月5日。記者会見からわずか5日後ですよ。まだ71歳。病気というのがこんなに人を削ぎ落とすのかと思わせた。

前に共演した時は、役に「緒形さん」が見え隠れしていたのですが、『風のガーデン』の時は、その役の人そのものなんですよ、緒形さんじゃなくて。

だから僕たち役者の人生は、捨てるものがない。病気でさえも吸収してそれを芝居に変えていく。それを見せてもらったことは、やはり第3の転機と言えますかね。

 

まだまだ感動的なお話がいっぱいありそうで。

――また続きを聞きに来てください。

 

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