「食べさせたいなら、まず聴いてあげましょう」
Eさんのことが心配でたまらないお母さんが私のカウンセリングにいらっしゃったのは、Eさんの「ダイエット」開始から6か月が経過した頃でした。
食べずに痩せていくことも心配ですが、Eさんとの「太った」「そんなことない」と、延々と続くやりとりにお母さんは疲れきっていました。
Eさんにきちんと食事をとらせるにはどうしたらいいのかと問うお母さんに、私は「太った、食べ過ぎ、という言葉は、摂食障害という病気が言わせています。いわば『摂食障害の声』です。不安のあらわれですから、お母さんがどれだけ否定しても本人が納得することはありません。
『摂食障害の声』と直接やりとりをすることは控えて、しばらくは、Eさんの言葉をすべて『そう思ってるんだね』と、いったん受けとめてみてください」と答えました。
そのときのお母さんは「何を言っているんだろう?」という感じで、驚いた表情を浮かべていらっしゃいました。それでも、「言葉の引き出し」の練習をおこなって、家でも実践していただくようにお話しました。