「季節のサイン」を手がかりに
では、彼らはどうやって13年や17年という長い時間を数えているのでしょうか。地下は暗く、昼と夜の区別はありません。
それでも周期ゼミは、地上の木の生長リズムや、年ごとの温度変化といった「季節のサイン」を手がかりに、年を積み重ねていると考えられています。つまり、彼らは概年時計を持っている可能性があるのです。
ここで大切なのは、周期ゼミが特別な例外ではない、という点です。私たちが持つ24時間の体内時計(概日リズム)を、はるかに長い時間スケールへと引き延ばした存在だと考えることもできます。時間生物学は、1日の話だけで終わる学問ではありません。
生きものは、それぞれの生き方に必要な「時間」を、体の中に刻み込んできました。
※本稿は、『知って得する、体内時計のはなし』(中央公論新社)の一部を再編集したものです。
『知って得する、体内時計のはなし』(著:中村孝博/中央公論新社)
生物はすべて“リズム”に支配されている――。
ありとあらゆる不調の鍵を握る「内なる時計」を徹底解説。




