月に何万円もの化粧品代が一気に数百円レベルに

……いや、ここは一旦冷静になろう。だってどう考えても、あの日本中のデパートの1階を埋め尽くすキラキラした化粧品売り場が、まったく意味のないものを売っているなどということがあるはずがないではないか。いや、あってほしくない。そこには必ずや、ちゃんとした意味があるはずだ。

きっと以下のようなことなのではないでしょうか。

化粧品というものは、そもそも「塗る」ところから出発する。ファンデーションとか口紅とかね。で、塗ったものは取らなくちゃいけない。そうじゃないとお肌を傷めちゃいますから。なのでクレンジング剤を使ってシッカリ取る。

そうすると、確かに余分なものは取れるが、勢い余って潤いも取れてしまう。というわけで、その潤いを補給するために乳液やらクリームやらさまざまな製品を塗らねばならぬ。

その結果、塗る→取る→取りすぎる→塗る→取る→取りすぎる……というメビウスの輪のような永遠の循環が生まれる。その循環を華麗に司るのが、あのキラキラした化粧品売り場の重要な役目なのでありましょう。

で、私はその永遠の循環をひょいと外れてしまったのだ。そもそも、何も塗らない。塗らなければ取る必要もないのである。水で顔を洗ってハイ終わり。取らなければ塗る必要もない。

このように、そもそも何もしなければ、お肌はちゃんと乾かないようにできているということを、私は人生で初めて知ったのでありました。

ってことで、今や「ゆずの種化粧水」もやめてしまった。本当に取らなきゃ塗る必要なんてなかったんである。我が化粧品はごま油のみ。近所の米屋で買う1本700円ちょっとの太白ごま油。これを一旦100度まで熱して冷ましたものを、毎朝大さじ1杯くらい使って全身をマッサージしてタオルでぬぐう。以上で終了である。あとはナーンにも塗らずとも乾くことはまったくない。

ついでにお金のことを言いますと、ごま油1本で2カ月は余裕でもつ。つまりは月に何万円も使っていた化粧品代は一気に数百円レベルとなった。

ちなみに私が参考にしたアーユルヴェーダの本によれば、このマッサージをするとその分だけ「若返る」そうだ。1年やれば1年若返り、10年やれば10年若返る。ってことは私、50歳でこれを始めたから今の肌年齢は40歳らしい。

シワができなくて当然なのでありました(ハート)

※本稿は、『買わない生活』(東洋経済新報社)の一部を再編集したものです。

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買わない生活』(著:稲垣えみ子/東洋経済新報社)

幸せになるために、「買うこと」に命をかけてきた著者が、50歳で会社を辞めたことをきっかけにはじめた「買わない生活」。

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