クロマグロ漁業の違反、無報告、無規制
中でも、北海道と本州の間の津軽海峡で獲れる大間のクロマグロは漁獲量が少なく、初競りの市場では、200~300kgサイズの1尾が時に数千万円から数億円と極めて高い価格で取り引きされる。
こうした事情から、一定の漁獲量が漁業協同組合や漁業法人に割り当てられても、それを順守しない違反(Illegal)、無報告(Unreported)、無規制(Unregulated)のIUU漁業が後を絶たない現状がある。
IUU漁業が長く続けば、他の魚種であれば絶滅危惧種に指定されてもおかしくない状況にある。
クロマグロは、太平洋を広く回遊するが、日本近海と日本の排他的経済水域に隣接する公海に密に分布している。特に産卵前の大型成魚は、昼間に太平洋側の水深100~300m以深の水域を回遊し、津軽海峡を通って日本海に入り、数日かけて能登半島から山陰にかけての沖合に達してから水深50m以浅の水域で産卵する(下図)。
図 クロマグロの回遊路と産卵場<『日本の海から魚が消える-温暖化、IUUの問題から陸上養殖の挑戦まで』より>
