(写真:stock.adobe.com)

スペインはどこも素敵で人々もとても親切で、大好きになった。問題があったのは、私たちと同行していた、他社の人々だった。宿泊しているホテルは同じだが、現地でそれぞれ解散して取材をし、また移動のときに集合するというスタイルだった。

いちばんひどかったのは某女性週刊誌で、スペインの観光地のグラビアのために、若いモデルの女の子を2人連れてきていたのだけど、この2人が、

「おまえたちは盗人か」

といいたくなるくらい、前日まで泊まっていたホテルの備品を盗んできていた。それを一同で次のホテルで朝食を取っている場で、うれしそうに、

「これ、持ってきちゃった」

と自慢するのだ。彼女たちを連れてきた男性の編集者は、

「ああ、そう」

といってにこにこして何もいわない。それを見た私の担当編集者は、

「『ああ、そう』じゃないでしょう。どうしてちゃんと叱らないのかしら」

と怒っていた。そして彼に注意したらしいのだが、相変わらずモデル2人は、移動するとタオル、灰皿、花瓶など、盗品がエスカレートしてきたので、心ある編集者たちが観光局の人たちにそれを告げて問題になったらしい。

同行していた広告代理店の男性は、

「あの社は次から出禁になりますね」

といっていた。