「欠点を克服すればうまくいく」という危険な考え

自分はどういう人間なのか、自分にとって何が重要なのかを、よくよく考えてみることは大事です。「欠点を克服したらうまくいく」という考えは非常に危険です。

こだわっているうちに、10年くらいあっという間にたってしまいます。40歳近くになっても、感覚的には20代のまま、まだまだ自分の欠点を克服する気でいる人たちは、少なくありません。

「普通でありたい」という願望は、「基準依存」を生み出します。自分が認識している「普通」に照らし合わせてしか、物事を判断できなくなるのです。

お酒やギャンブルみたいな依存症だと傍目にもわかりやすいですが、「あの人、基準に依存してるね」とは誰も気づいてくれません。そのうえ、行動範囲が狭い人の基準は、偏っていることがとても多いです。

「周りから外れない」ことが基準になると、「自分に厳しく、周りに甘い」ゆがんだ物の見方になってしまいます。周りが正しくて、自分はそれに合わせないといけないと思っているから、息苦しさを感じやすいのです。