「私の中にも〈藤代〉がいますね」(撮影:本社写真部)
2021年12月4日(土)、5日(日)2夜連続ドラマスペシャル、山崎豊子原作『女系家族』がテレビ朝日系列で放送になります。代々続く大阪・船場の老舗木綿問屋、矢島家の遺産相続をめぐり、娘3人と愛人が繰り広げる、鶴橋康夫監督が手がける愛憎劇。矢島家の総領娘・藤代役で主役を演じる寺島しのぶさんに、ドラマの見どころや制作秘話、そしてご自身のご家族との日常なども伺いました。

鶴橋監督はオーケストラの指揮者のような存在

お話をいただいた時は、「また鶴橋組でお仕事ができる!」という喜びが大きかったですね。鶴橋監督とは主演作『愛の流刑地』でご一緒して、最近出演させていただいたのは2018年の『のみとり侍』。鶴橋ワールドの独特な現場の雰囲気が大好きです。私にとって監督はオーケストラの指揮者のような存在で、稽古を含めてお会いできる日を心待ちにしていました。出演した役者がみんなそう感じるほど、監督は愛されている方ですね。

舞台となる老舗問屋・矢島家では、代々婿をとって女系が総領となる伝統を受け継いでいます。私は長女の総領娘「藤代」を演じるのですが、矢島家では突如父親が亡くなり、遺言書には父に愛人がいたことが書かれている。藤代は3人姉妹の長女ですが、おそらくあまり父親に愛された記憶がない女性です。おまけに総領娘としての技量に欠けていて、自分に自信がない。だからこそ父の愛人に対しても妹たちに対しても、強い自己主張が出てくるのです。

大阪・船場の老舗木綿問屋の長女で総領娘「藤代」役の寺島さん

今回は、父親の愛人役を演じる宮沢りえさんとの初めての共演も楽しみでした。お互いキャリアも長いので、今まで共演したことがなかったのが不思議なくらい。宮沢さんとは、お会いしてプライベートな会話はしましたが、演技については打ち合わせをせず、設定が設定なので、現場ではガチンコでぶつかりました。と言っても、2人が火花を散らす場面はわずかなので、ぜひお見逃しなく。

藤代役の寺島さん(左)と、愛人・文乃役の宮沢りえさん