駅員さんに向かって新幹線の説明を

よかった、上野に止まるなら、すぐに東京に引き返せるからそんなにロスはないかな。(ありますよ!)
舞台の制作ナミさんに急ぎLINEをすると
「上野なら東京駅に引き返さなくても次のに乗れると思います」
という返信。なるほど。もしや急げば、あっという間に乗り換えられる?
 

本連載がまとまった青木さやかさんの著書『母』が5月10日に発売されました

上野に着いた途端、改札階に階段を駆け上がり、どこだどこだ?と、新幹線つばさの乗り場を探す。
すると、先程降りたホームが、つばさの乗り場だと書いてある。
なんだかよくわからないが、今きた階段を降りて、駅員さんに聞いた。
「あの、すみません。つばさ、に乗りたいのですが」
「これです」

東北方面の新幹線がずらり

駅員さんは、さっきまで私が乗っていた、今まさに動き始めた新幹線を指差した。
わたしは、駅員さん相手に新幹線の説明をし始めた。思えばイカれてる。

「これはですね、やまびこなんですよ、仙台に行ってしまうから」
駅員さんは、少し待ってください、と手でわたしを制し、新幹線を見送った。
「お待たせしました。やまびこの前に、つばさがついているんですよ」
「え、11号車なかったんです!」
「連結してますから、ありますよ」

なんと。