私は3年前に、グラビアにも挑戦しています。

ブロードウェイミュージカル『ピピン』(初演)に出演するために1年半かけて体を鍛えたので、せっかくだから写真に収めたいと考え、自分でカメラマンを探しました。最終的に『週刊現代』の掲載が決まり、撮りおろしとしては最年長の袋とじグラビアになったんです。

胸元が大きく空いたカットや、脚を大胆に伸ばしたショットを収めました。思った以上に評判がよく、鍛え上げた存在感と魅力があるという声をたくさんいただきました。

ひと昔前なら、グラビアを見て「70代で、肌を見せるなんて」と眉をひそめる人もいたでしょう。
でも、そんな古い慣習に縛られてなんかいられない。

女性がいつまでも輝いて生きていくために、女の価値は若さというような古い価値観やしきたりを更新していくのも、私たち世代の役目ではないかしら。

そう、私たちは「元気な高齢者のリーダー」なんですよ。
自由に人生を謳歌する姿を若い世代に見せてあげなくちゃ。

そのためなら、ちょっとタガをはずしてもいいと思っています。
 

※本稿は、『76歳。今日も良日 年をとるほど楽しくなる70代の心得帖』(著:中尾ミエ/アスコム)の一部を再編集したものです


『76歳。今日も良日 年をとるほど楽しくなる70代の心得帖』(著:中尾ミエ/アスコム)

中尾ミエ  初の書下ろしエッセイ。悩まず、明るく、どん欲に。ミエの55の心得を紹介。
つねに人生の目標や「やりたいこと」「楽しいこと」に向かって真っすぐに進んでいく力強さがある。中尾ミエさんの生き方。《いつか》ではなく、《いま》動き出すこと。挑戦を恐れないこと。人との繋がりを大切にすること。それによって、いくつになってもワクワクし、人生を楽しむことができる。
ひとりの女性として中尾ミエさんが紡ぐ言葉には、人によりそい、優しく背中を押すような力があります。