人生を活力で満たすものは「愛」

第二の条件は、老年がもうそれほど先のことを考えなくてよくなっていることから始まる。

三十代半ばの曽野綾子さん。1966年9月16日撮影(写真:本社写真部)

私は自分が死んだ後のことなど考えられないし、またあまり考えて口を出してはいけないような気もしている。

だから、自由になる範囲のお金や心や時間は、他人のために使うことが満たされるための条件のような気がしている。

つまり人生を活力で満たすものは「愛」、相手が幸福であることを願う姿勢なのである。